「急性期の病棟勤務3年⇒老健」に転職したい看護師へ

 老健とは正式名称を「介護老人保健施設」といい介護保険制度で運用されています。
 従って利用できるのは介護保険が利用できる要介護1から要介護5に認定されている65歳以上の方で、入所中でも介護認定の変更によって自立、要支援と判断された場合は退所しなければならないと決まっています。
 この介護老人保健施設で行っていることは、リハビリテーションを中心とした医療サービスですので介護職員や理学療法士、作業療法士など様々な職種の人間が関わっています。
 「特別養護老人ホーム」との大きな違いは、一生涯の入所する場所ではないということです。終身にわたって入所する場所ではなく、目的が在宅復帰を目的としている施設であるので、今迄高度な医療技術を駆使し急性期の病棟勤務をしてきた看護婦にとって、日常の業務は全く畑違いの環境であるといえます。
 「介護老人保健施設」での看護師は、入居者の診察や内服管理など、個人個人に応じた必要な医療行為やその援助を専門に行うことになります。また、他の病院の受診なども看護師が付き添い行います。

 

 病院と大きく違う点は、経営者、トップが医療従事者でない場合もあることです。そして「介護老人保健施設」はリハビリ中心の施設ですので、入所者のことを患者ではなく利用者と位置づけています。医療行為を積極的に行っていく場所ではなく、医療行為はあくまでも補助的な部分であることを認識しておきましょう。
 その為「介護老人保健施設」では介護職員や、理学療法士、作業療法士等の活躍の場が殆どを占め、看護師の仕事は必要に応じて行うという立場になります。自然と介護職員の立場の方が強くなる構造が出来上がっていますので、看護師が介護職員の手伝いをしたり、洗濯物をたたんだり、などといった雑用を任される施設もあります。
 立場的にも介護職員より弱い立場になり、命令口調で支持されると愚痴をこぼす看護師も知っています。病院と比べるとあまりのもかけ離れた現場ですので戸惑う看護師が多い場所であることを認識しておきましょう。

 

 毎日同じ看護や業務の繰り返しの上に、医療的な行為もほとんどないので、急性期の忙しさとのギャップを感じ、自分の仕事場として疑問を感じてくる人もいます。
 じっくり向き合う看護がしたいと考えて転職したけれど、いざ「介護老人保健施設」に転職してみると現場に物足りなさを感じ、やっぱり看護師としてバリバリ駆け回っていた急性期に戻りたい、と他の病院へまた転職した看護師もいます。直ぐに「ヒヤリハット」を書かされる施設も多いようです。
 職場環境の良い施設は看護師も定着する傾向にありますので、求人が頻繁に出ている施設は何か労働環境として問題があるかもしれませんので注意しましょう。労働環境や労働条件、勤務形態など病院と比べると当たり外れが大きいのも特徴です。
 事前に、給与面、勤務面、雇用形態、施設の現場など見学して情報収集はしっかりと行いましょう。看護師としての存在感をアピールしたい人にはお勧めできませんが、のんびり自分のペースに合わせて仕事をしていきたい人には向いています。

 

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